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税理士事務所のAI活用事例|請求書PDFからの仕訳作成など、日常業務がこう変わった

20 時間前
読了時間: 5分

「生成AIが話題だけれど、自社の業務で何に使えばいいのか分からない」「社内に詳しい人がいない」——顧問先の経営者の方から、最近よくいただくご相談です。

そこで本記事では、弊社が日々の業務で実際に生成AIをどのように活用しているのかを、具体的にご紹介します。特別なIT部門があるわけではない会計事務所での取り組みですので、中小企業の皆様にも参考にしていただける内容だと考えております。


弊社の基本的な考え方:作業はAI、判断と最終確認は人

AIに任せること、人が行うこと

AIは作業を大幅に効率化してくれますが、間違えることもあります。そのため弊社では、「定型的な作業や下準備はAIに任せ、判断と最終確認は必ず人が行う」ことを原則としています。税務・会計の専門家としての責任は、AIを使っても変わりません。


弊社のAI活用事例 10選

AI活用事例の全体像

弊社の活用事例は、大きく4つの分野に分けられます。分野ごとにご紹介します。


事例1:経理実務の効率化

請求書PDFから仕訳・振込データを作成する流れ

① 請求書PDFからマネーフォワード用の仕訳を作成

受け取った請求書PDFの内容を読み取り、マネーフォワード クラウド会計にそのまま取り込めるインポート形式の仕訳データを作成しています。手入力の手間と転記ミスを減らすことができました。


② 請求書PDFから振込データを作成

同じく請求書PDFから、振込先・金額などを振込用ファイルへ転記し、インターネットバンキングに取り込めるインポートファイルまで作成しています。


③ 推移表をクライアント独自のExcel様式へ転記

会計ソフトからダウンロードした推移表を、顧問先ごとに異なる独自のExcel様式へ自動で転記しています。毎月発生する「コピー&貼り付け」の作業がなくなりました。


④ 他社会計ソフトのデータを弥生形式へ変換するマクロの更新

別の会計ソフトをお使いの顧問先から毎月受領する仕訳データを、弥生会計のインポート形式に変換するExcelマクロ(VBA)を運用しています。このマクロの修正・更新にAIを活用することで、プログラミングの専門家でなくてもメンテナンスができるようになりました。


事例2:社内システム・ツールづくり

⑤ 調書管理アプリのクライアントマスタを自動更新

以前のブログでご紹介した調書管理アプリ(AppSheet)では、顧問先一覧をMykomonから定期的にダウンロードして指定フォルダに保存し、保存をきっかけにアプリ側のクライアントマスタへ自動反映する仕組みを構築しました。この仕組みのプログラム作成にもAIを活用しています。


⑥ Excelの「値のみ貼り付け」専用ショートカットキーを作成

Excelでよく使う「値のみコピー」を、Ctrl+Shift+Cの一発で行えるオリジナルのショートカットを作成し、インストールするだけで誰でも使えるようにしました。小さな工夫ですが、毎日何十回も行う操作だからこそ効果を実感しています。


⑦ マネーフォワード クラウド会計を便利にするChrome拡張機能を作成

日々使っているマネーフォワード クラウド会計に、弊社独自の機能を追加するChrome拡張機能をAIと一緒に作成しました。たとえば、部門別の試算表にチェックを入れるだけでまとめて印刷できる機能や、消費税集計表で必要な金額を自動で集計・表示し、電卓を叩かずに確認できる機能などです。普段使っているツールに「あったら便利」な機能を自分たちで足せるのも、AIを活用する大きなメリットです。


事例3:文章作成・レビュー

⑧ 文章のたたき台作成からレビュー、検算まで

顧問先へのご案内文やメールのたたき台作成、作成した文章のレビュー、数値の検算などに、ClaudeやGeminiを活用しています。複数のAIを使い分けることで、見落としに気付きやすくなりました。


事例4:事務所運営・情報発信

⑨ 採用ページのアクセス分析を週1回レポート化

自社ホームページの採用ページへのアクセス状況を、毎週自動でレポートにまとめています。どのページがよく見られているかを把握し、採用情報の改善に役立てています。

⑩ ブログの下書き作成

実は、このブログ記事の下書きもAIで作成しています。テーマの調査から構成案の作成までをAIに任せ、内容の確認・加筆は担当者が行っています。


取り組んでわかった3つのポイント

取り組んでわかった3つのポイント
1. 「毎月・毎週必ず発生する小さな作業」から始める いきなり大きなシステムを作るのではなく、転記やコピーといった身近な作業から始めることで、効果を実感しやすく、社内にも定着しやすくなります。
2. 最終確認は必ず人が行う AIが作成した仕訳やデータは、必ず担当者がチェックしてから使用しています。AIは「優秀なアシスタント」であり、「決定者」ではありません。
3. 情報の取り扱いルールを決めておく 顧問先の大切な情報をお預かりする立場として、AIで顧問先のデータを扱うのは、事前にご承諾をいただいた顧問先に限っています。さらに、決算書や申告書のチェックにAIを使う際は、会社名や個人名などをマスキング(伏せ字)したうえで利用しています。便利さよりも、まず安心してお任せいただけることを優先しています。

まとめ:顧問先の皆様の業務にも応用できます

今回ご紹介した事例のうち、請求書からの仕訳作成や振込データ作成、Excelへの転記などは、多くの中小企業の経理業務にもそのまま応用できるものです。

弊社では、こうした社内での実践の知見を活かし、顧問先の皆様の経理業務の効率化やAI・クラウドツールの導入についてもご提案しております。「自社の業務でAIが使えるか知りたい」「何から手を付ければよいか分からない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。



 
 
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