中小企業が生き残る上では、差別化戦略が大切と言われます。
とはいえ、具体的にどのような差別化を図るのが良いのでしょうか?
突然ですが、ラン活という言葉をご存知ですか?
ランドセルを購入するための活動という意味だそうで、近年ではデザインが豊富になってきたこともあり、入学の1年以上前から、ラン活を始める方も多いそうです。
今回はそのランドセル及び学校の用品に特化した、地元の素晴らしい企業を勝手にご紹介したいと思います。
「ふくふくらんど」という会社です。
ランドセルのセレクトショップとして、数多くの品ぞろえがあります。
今回はランドセルではなく、小学校の用品をそろえるということでお邪魔しました。
場所にもよると思いますが、金沢市の小学校は制服があります。
そして小学校それぞれによって、少しずつルールや持ち物は違います。
小学校の説明会に行き、そろえるべき物のリストを頂いてきましたが、細かい指定の多いこと!
例えば・・・
雑巾にひもをつけるかどうか
靴下はワンポイントがあってもいいかどうか
体操服にどのようにゼッケンをつけるべきか
上履きのどこにどのように記名するか
などなど、とても覚えきれないことがたくさんあります。
これをバラバラのところで揃えるなんて無理・・・ということでふくふくらんどさんに行ってきました。
店内に入ると驚いたことに、各学校の持ち物リストが完備されており、〇〇小学校です、というだけで必要な用品がどんどん出てきました。
ただ物があるだけでなく、このサイズの制服なら3年は着られます、とか、女の子は制服の下に体操服のズボンをはけるように3分丈のものがおすすめですよ、などと説明会で聞かなかった情報をどんどん教えて頂きました。
制服の裾上げは無料。
面倒な体操服のゼッケンも各学校の指定に合わせてつけて下さるとのこと。(有料)
社長のお子様たちが3代に渡って着たという制服も展示され、丈夫さやお下がりに対する不安も払拭されました。
ふくふくらんどさんは、「ランドセルを始め、小学校入学時に必要な物」というニッチ市場に特化し、地元小学校の必要な物に対しての知識が豊富なので安心して買い物ができるようにしています。
最初の顧客との接点となる窓口商品となるランドセルに至っては、全国の工房から厳選したランドセルを仕入れつつ、スタッフの方々はランドセル選びのプロとなって一緒に選んでくれます。
そして入学用品の購入の際は、保護者の時間や手間を省きたいという思いや、特に第一子で情報が少なく不安に感じている思いに寄り添い、的確なアドバイスをしてくれます。
各小学校の情報収集やスタッフに対する教育の仕組みがあって、このような強みを発揮し、ニッチ市場で突出した力を発揮されているのではないでしょうか。
地元にこうした工夫と努力で発展する企業があることを、とても誇らしく思いました。
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